コマエ City Transportation bureau is Fiction | 「夢の」狛江市交通局 |
■狛江駅北口〜松原交差点その日、野川警部はひとしきり事件の捜査が完了したことで、のんびりとした休日を過ごしていた。昼飯代わりにちょっと足を延ばして狛江三叉路からすこし狛江駅寄りに入ったところにある狛食麺で昼食を取ってから、ぶらぶらと駅前まで歩いてきた。野川が狛食麺からでたちょうどそのときに狛電狛こま線が三叉路を徐行しながら狸小路まで進む途中だった。野川は、今度はアレに乗って狸小路で昼飯も良いな等と考えていた。 狛江駅北口を出た覚東線はまずは多摩川住宅方向に延びる道とのT字路の信号で止まる。ふと左側を見るとだんごの美好と大きな看板が見える。残念ながら店の正面は狛電からは見えない。右は小田急OX、エコルマホールのロビーも見える。すぐに駄倉書店前の交差点でまたまた信号待ち。 狛電ガールはこの前の事件で捜査に協力してくれた松原さんだ。さすがに勤務中なので、チラと視線を投げて挨拶をしてくれただけだったが、それだけでもうれしいものである。彼女は、狛電の常連にはなかなかの評判で、ちょっとしたアイドルなのである。 信号を左折するとちいさなパンの木というパン屋はちょっと寄ってみたい衝動に駆られる。路地の角でコロッケやカツ等の揚げ物が意外と有名な肉のSHIRAIを過ぎると右手に図書館が見えてくる。(架空鉄道狛電の世界では、狛江市役所は駅舎ビルに移転し、図書館だけが残っていると言う想定になっている。)ふと左に目をやると 魯園菜館と旬菜亭の看板が見える。どちらも2階にある。たしかこの建物の地下にはJAZZ & Bar Add 9thという雰囲気の良いバーが有ったはずだ。建物右手から降りていくのだと記憶している。 この図書館前電停で降りて市役所の裏手に回り込むとかつて味信という店があった所に、麺厨房なるラーメン屋が新しくできた。チャーシューが自家製でスープに化学調味料を使わず、脂も入れないと言う。あっさり目のスープが好みなら一度行ってみると良いかも知れない。 そうそう、駄倉書店のある交差点をまっすぐ行った方向にたこやき「なにわたこまる」がある。この店も図書館前から歩いていく距離にある。ちょっと小腹が・・・という方は是非とも試していただきたい店なのである。 と、野川が思っていたのも、今は遠い昔。この店はたたんでしまったらしい。やはりこの手のテークアウト店は、渋谷などの一大繁華街出なければ成立しないのだろうか。実は、野川はここのたこ焼きを一度も口にすることがなかった。 東秀が角にある信号は、一中通りへ抜ける新しい道路本町通りとのT字路。かつて捜査でこの本町通りを一中通りまで聞き込みをしたことがあった。この道は無理矢理通したような感が否めず、家の並びも不自然で聞き込みが難航した。そうそう、一中通りには別の狛電の路線「枝豆線1号線(仮称)」が通っているのだ。 この東秀前の信号を直進するとやがて和泉本町の電停が近づいてくる。左にコンビニと定食屋「しげ」が一階に並んでいるビルが見えてくる。このビルの2階には接骨院が有るのだが、足腰をやられている患者が2階まであがることに抵抗を感じるのでは無いか等と、どうでも良い事をつい考えてしまう。そういえば、狛電ガールの松原さんがこの1階にある定食屋でよく食事をすると言っていたことまで思い出した。ここを過ぎるとやがて右手にタイム3というリサイクルショップが見えてくる。覚東線は、この松原交差点という電停から右に折れて、覚東方面へと走っていく。野川警部はこの松原電停で居り、仙川方向を少し歩いて狛江署に入っていく。(西東 京太郎=SockerBon の小説では現在ゴルフ練習場になっている場所に狛江署が出来ている設定にしている。そうあのマッチ箱を立てたような緑色の家の向かいである。)
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